
個人事業主や法人の消費税をクレジットカードで納付する方法と手順を画像付きで詳しく説明しています。
僕が疑問に思った「個人名義のクレジットカード使用」や「納付手数料の経費計上」、「納税証明書」についても、顧問税理士に確認しながら調べました。
消費税をクレジットカード納付する方法&手順
消費税は国税なので、まず、「国税クレジットカードお支払いサイト」を開きます。
⇒「国税クレジットカードお支払いサイト」はこちら
「国税クレジットカードお支払いサイト」は、国税庁が「国税のクレジットカード納付」のためにトヨタファイナンス株式会社※に運営委託しているサイトです。
※トヨタ自動車グループのクレジットカード発行や運営を行っている会社
クレジットカード納付の前に注意事項を確認
国税クレジットカードお支払いサイトを下にスクロールします。
クレジットカード納付するにあたっての注意事項が書いてあります。なお、クレジットカードで納税できる税額は1,000万円未満です。
消費税のクレジットカード納付の決済手数料
クレジットカード納付の決済手数料は、左の表にあるように、10,000円ごとに76円(税抜)です。
右の「納付税額」のボックスに、あなたの税額を記入すると、クレジットカードの決済手数料(税込)が表示されます。
クレジットカード納付の注意事項を確認したら、「上記の注意事項を確認しました」にチェック。
一番下までスクロールして、「同意」ボタンを押す。
以上で、クレジットカード納付の注意事項確認が終わりましたので、これから「消費税の納付情報」の入力を行います。
消費税の納付情報の入力
税務署から送られてきている紙の「消費税の納付書」を見ながら、納付情報の入力を行います。
利用者情報の入力
消費税を支払うのが「個人事業主」なら「氏名」、「法人」なら「法人名」を記入し、続いて住所、電話番号、整理番号、納付先税務署を記入。※僕の場合は、法人名を記入しています。
納付税目は「消費税及地方消費税」を選択
「納付税目」の欄では、ドロップダウンリストが開くので、「消費税及地方消費税」を選びます。
課税期間や申告区分は紙の納付書を見ながら入力
すると、「課税期間や申告区分、税額を記入する欄」が出てくるので、税務署から送られてきている「消費税の納付書」に書いてある通りに記入。
申告区分は通常、「確定申告」か「中間申告」
「申告区分」欄は、ドロップダウンリストから、あなたの納税区分を選びます。
※僕の場合は決算前の予定納税なので、「中間申告」を選んでいます。
消費税の納付額を「合計額」に入力
消費税の納付書に書いてある「本税」の金額を「本税」欄と、(加算税や延滞税がなければ)「合計額」欄に記入し、「次へ」を押す。
クレジットカード情報の入力
今まで記入した「消費税の納付情報」を確認した上で、「クレジットカード情報」を入力します。
入力済みの消費税納付情報の確認から
まず、表示されている「記入済みの消費税の納付情報」を確認。
クレジットカード番号・有効期限・支払い方法・セキュリティコード等を入力
画面の一番下に「クレジットカード情報の入力欄」があるので、カード番号、有効期限、支払方法、セキュリティコード等を入力し、「次へ」ボタンを押す。
手続内容の確認
あとは、今まで入力した消費税の納付情報とクレジットカード情報を確認して、「納付ボタン」を押すだけです。
入力した「納付情報」と「クレジットカード情報」を確認
再度、入力済みの「消費税の納付情報」、「クレジットカード情報」を確認して、「納付」ボタンを押す。
クレジットカード納付の最終確認
クレジットカード納付の最終確認がでますので、問題なければ、「はい」を押す。
消費税の納付手続きが完了
以上で消費税の納付手続きが完了したので、あとは、「納税証明書」として「完了画面」を印刷しておきます。
クレジットカード納付の完了画面を「納税証明書」として印刷
今まで入力したすべての情報が表示されるので、「印刷」する。
※このクレジットカード納付の完了画面を印刷したものは、「納税証明書」となります。弊社の顧問税理士に確認済。
「はい」を押して、「国税クレジットカードお支払いサイト」のトップページに戻ります。
「国税のクレジットカード納付手続き完了のお知らせ」の確認メールも確認
メールボックスを見ると、国税庁から「国税のクレジットカード納付手続き完了のお知らせ」という確認メールが届いているので、一応、内容を確認。
※念のために、印刷しておけば良いと思います。
以上で、消費税のクレジットカード納付が終わりました。
お疲れさまでした!
個人事業主や法人の消費税を個人名義クレジットカードで支払えるの?
結論から言うと、個人事業主や法人の消費税を個人名義のクレジットカードで支払っても大丈夫です。※顧問税理士に確認済み。
ただ、個人名義のクレジットカードで法人の消費税などの税金を支払った場合は、会計処理で、クレジットカードの名義人から法人が借り入れをしているという処理が必要となります。
会計処理がひと手間増えるだけなので、全く問題はないのですが、会計処理を簡単にしたい場合や、法人に対して個人貸しの勘定科目が増えるのが嫌な場合は、納付書を使って現金払いしたほうが良いです。
僕の2つの会社(合同会社と株式会社)では、僕の個人名義のクレジットカードを使って、消費税を支払っています。
※2019年6月に税務調査が入った際も、個人名義のクレジットカードを使ったことついては指摘もされませんでした。
クレジットカード納付の手数料は経費として計上!
クレジットカードで税金の納付をした時の「決済手数料」は、個人事業や法人の経費として計上できます。
クレジットカードで支払った場合の納税証明書はどうなる?
クレジットカードで消費税などの税金を支払った場合、納税証明書はどうなるのでしょうか?
通常は、上でも書いたように「クレジットカード納付の完了確認画面」を印刷したものが納税証明書になります。※顧問税理士に確認済み。
ただ、税務署の印鑑を押した納税証明書でないといけない場合は、所轄の税務署に行って取得する必要があります。
税務署に行って、『納税証明書を発行してほしい』と言えば、手数料が必要ですが、税務署捺印済みの納税証明書を発行してくれます。
クレジットカード納付の手数料とポイント還元率の関係
クレジットカード納付の手数料と、クレジットカードのポイント還元率を比較すると、どちらが高いのでしょうか?
まず、クレジットカード納付の決済手数料は、最初の1万円までは76円(消費税別)、以後1万円を超えるごとに76円(消費税別)が加算されます。つまり、消費税込みの決済手数料として、約0.836%の支払いが必要です。
一方、クレジットカード納付で還元されるポイント還元率は、加入するクレジットカードによって異なりますが、(僕の知る限り)1%というのが相場です。
つまり、単純比較すると、
ポイント還元率1%-決済手数料0.836%=0.164%となり、
0.164%だけ、クレジットカード納付した場合、得することになります。
さらに、上で書いたように決済手数料は損金計上できるので、利益(課税所得)がある場合、もっとお得になる計算です。
ただ、クレジットカードのポイント還元率が0.5%しかないカードもありますので、税金のクレジットカード納付をする場合は、使用するクレジットカードをよく選んだほうが良いです。
消費税のクレジットカード納付まとめ
消費税をクレジットカード納付する手順や関連する手続き、疑問について解説しましたが、消費税に限らず税金のクレジットカード納付には、次のようなメリットがあります。
- 何時でも納付できる
税金の納付書は、銀行や郵便局でしか払えないものが多いため、16:00までなど納付できる時間が限られています。納付期限までに払わないと延滞金がかかってくるので、早朝でも夜中でも納付できるクレジットカード納付は使い勝手がよいです。 - リボ払いを使えば支出を遅らせることができる
クレジットカードで納税すると、クレジットカードのリボ払いが使えます。リボ払い手数料がかかってしまいますが、資金繰りが厳しい時は助かります。 - クレジットカードのポイントやマイル還元分がお得に
高還元率のクレジットカードで納税すると、ポイント還元率と決済手数料の差額分がお得になります。特に、税金が多い場合は、ポイントやマイルがかなり貯まります。
以上、クレジットカード納税は手間もかからず、貯まったポイントやマイルを出張や各種経費の支払いにも使えるので、ぜひ、使ってみて下さい。